2023年7月22日(土)より、『創りなさい。続けなさい。』Pablo Picasso / David Douglas Duncan展を、清春芸術村 清春白樺美術館 第2展示室にて開催いたします。
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破壊による創作、そして破壊。彼は、作品を創り続けた。
ピカソは、晩年、人前には滅多に姿を現さず、気に入った自分の作品は手元に置いたままであったが、 そんな最愛の妻ジャクリーヌと過ごすピカソをとらえた写真家がいた。
その写真家は、戦争写真で知られる国際的に著名なデヴィッド・ダグラス・ダンカンである。
ピカソとダンカンの交流は、1956年にダンカンが南仏カンヌの別荘であるヴィラ・ラ ・カリフォルニーにピカソを訪ねたところから始まる。
ピカソは、ダンカンが写真家ロバート・キャパの友人であることを知ると「キャパの友人なら俺の友人だ」と 初対面のダンカンを、温かく自宅へと招き入れ、すぐに心を許し打ち解けたという。 その日、入浴中のピカソをダンカンが撮影したのを皮切りに、 ピカソが亡くなるまでの17年間に渡る交流が始まったのであった。
まるで我が家のようにピカソ邸に出入りして撮ったダンカンの写真には、ピカソの自然な表情やしぐさだけでなく、 ピカソが最初のひと筆を描き、キャンバスに生命を吹き込む姿も収められている。 ダンカンの記録から、晩年の巨匠ピカソの芸術の源泉と芸術との向き合い方を、改めて紐解いてみてはいかがだろうか。